院長コラム(No.4 良くなる:悪くなる:変わらない= 1:1:1)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.4 良くなる:悪くなる:変わらない= 1:1:1

2018年12月05日

20年ほど前、母が脳外科の手術を受けました。手術がうまくいって症状が改善されるのかどうか、母は私に尋ねました。私の答えはこうです。
「良くなる可能性:変わらない可能性:悪くなる可能性=1:1:1 だ」と。多分、病院の主治医からはそのような説明は受けていなかったと思います。「良くなる可能性があるのだから手術を受けたらいかがですか」と、仰ったかどうかは定かではありませんが、多分否定的な言葉ではなく、肯定的な言葉をかけてくださっただろうと思います。

しかし私は、上記のように母に伝えました。なぜなら手術は絶対的なものではない事、またどんなに優れた医師であっても避けられない事態が起こり得る事を知っているからです。
多くの医師は、患者さんに良くなって欲しいから手術をするのであって、患者さんに否定的な話はされないことが多いと思います。以前と比べると、現在は手術時の麻酔のリスクや抗癌剤の副作用などについて説明することが多くなったとは思いますが、それでも、肯定的な説明することのほうが多いのではないでしょうか。

患者さんも「大変だけど頑張って手術を受けよう」「抗癌剤治療によって延命ができるのであれば副作用が辛くても頑張ろう」と考えられるでしょう。しかしそこには常にリスクがあることを知らなければいけません。そのリスクをも含めての選択でなければならないと思います。

私は、パソコンを買いに行ってもどれが良いのかわかりません。いくつもあるパソコンの違いもわかりません。花の育て方も金魚の飼い方も本を見ながらです。それと同じように、多くの方は病気についてはあまりご存じなくて当然でしょう。病気になって初めて色々と調べる。しかし実際、具体的にどうしたらいいかわからない、というのではないでしょうか。
ではどうするか。私は、主治医を人として信じられるかどうかだと思っています。医師も勿論、完璧ではありません。20000も30000もあるといわれている病名をすべて知っているわけでもなければ、日々新しく見いだされる検査方法や薬をフォローできているわけでもありません。しかし信じられる医師と相談し、ご本人、ご家族がいろいろと考え、悩んで出した選択が一番正しい選択だと思います。

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