院長コラム

No.50 平和のために

2019年12月11日

先週、12月4日にアフガニスタンで人道支援活動に長年取り組んできた、中村哲医師が銃撃されて亡くなりました。

中村さんは「現地は危険だと言われるが、いくら武器を持っていても安全にはならない。武器によって平和は訪れない。現地の人に信頼してもらうこと、この信頼関係が平和をもたらす」と話しています。そして、多くの現地の人々から信頼され、愛されて30年もの長い間アフガニスタンで活動をされてきました。大変物騒で武器なしでは危ないのではないかと我々が思っている国に住んでいる人が、”武器では平和をもたらすことはできない”と言っているのです。

また先月11月23日に訪日されたローマ教皇フランシスコも、38年ぶりに被爆地で平和のメッセージをだし、「核という力による脅しでは、平和はもたらされない」と言っています。

教皇は「戦争のために原子力を使用することは、犯罪以外の何物でもない」と指摘し、「核戦争の脅威で威嚇することに頼りながら、どうして平和を提案できるか」と述べ、名指しは避けながらも核による抑止を唱える国々 ~多分そこには日本も含まれていると思われますが~ を批判しました。

子供の頃に、「北風と太陽」というイソップ寓話を読んだ人も多いと思います。旅人の着ている上着を脱がすのに、北風か太陽か、どちらが脱がすことができるかという話。北風が強い風を吹き付けて服をはぎ取ろうとしても脱がせる事はできず、逆に服を着込んでしまった。けれども太陽が燦々と照りつけたら熱くて自分からコートを脱いだ、という誰もが知っているお話です。

力で力を無理に押さえ込んでも、さらにそれ以上の力が開発され、いつまで経っても本当の平和は来ないでしょうし、仮に押さえ込んだ平和が一時的に訪れたとしても長続きはしないのでしょう。古来、数千年、世界のどこかで戦いは起きています。そして今も、命が奪われています。

ノーベル賞の授賞式が行われるこの時期、その様子を見ながら、人間はその頭脳でなんと素晴らしいものもたくさん作り出してきたのだろうと感動します。しかし、人間はその頭脳でたくさんのむごいものも作り出してきました。

アフガニスタンの多くの人々に愛され、確かな信頼関係を築いていた中村医師でさえ、武器のもとに命を奪われました。このことは、信頼で、愛で平和を築くことがいかに困難であるかということを示しています。しかし、やはり信頼で平和を築きたい、と思うのです。

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