院長コラム

No.46 健診について

2019年11月06日

市民健診、会社からの健診、人間ドックなど、現在の自分の健康状態をみる健診がいろいろとあります。血液検査、心電図、レントゲン、オプションで乳腺や胃カメラなどの検査もあるでしょう。毎年このような健診を受けられているかたも多いと思いますが、さて、それでどこまで病気を見つけることができるでしょうか。

毎年、きちんと内視鏡検査を受けて異常が無いと言われていたのに、ある程度進んだ状況の胃癌がみつかることがあります。毎年会社の健診を受けて異常が無いと言われていたのに、肝臓癌が進んだ状況でみつかった。そんな方もおられます。患者さんは当然、「毎年きちんと健診を受けていたのになぜ」「早期で見つかるならまだわかるけど、なぜこんなに進んだ病状で・・・」と思います。

勿論、健診は病気にならないように受けるわけではありません。早期に病気を見つけ、治療を開始するためにあります。ですから、早期で見つかればその意義も納得できると思いますが、きちんと健診を受けているにもかかわらず「転移があります」「手術はできません」などと言われると戸惑われるのは当然です。

「〇〇癌」と同じ名前のついた癌でも癌の増殖の早さは違いますので、一概に“1年前にどのような大きさだったのか”、“半年前はどうだったのか”はわかりません。しかし、1年の間に癌が目に見える大きさになり、原発巣から遠く転移していることもあります。

健診は、あくまでも検査をした範囲でしかわかりませんし、検査で全てがわかるわけではありません。健診の結果で「異常が認められない」ことと、「現在身体の中に癌がない」ことは違うのです。

また、以前、健診で早期の肺癌が見つかり手術をした方がおられました。ステージⅠで手術をしたために、主治医も”まず治癒できているであろう”と思い経過を診ていましたが、3年後に再発が認められました。御本人は「3年前に早期の癌が見つからなければこの3年間、再発におびえずにいられたのに」と仰られました。その方にとっては、3年前、健診で早期に癌が見つかったことが決して好ましいことでは無かったのです。

癌検診で精密検査が必要といわれたとして、実際に癌である確率は、乳癌で4.6%、胃癌で1.5%と言われています。大腸癌検診の便潜血が陽性であったとしても、実際に大腸癌である確率は2%ほどと言われています。ですから、癌健診の結果「精密検査が必要」と言われても多くの場合、癌である確率はかなり低いのです。

健診自体、時間的な制約と、肉体的なストレスを受けることになります。また疑陽性であっても「精密検査が必要」といわれれば、精神的にストレスを感じるでしょう。健診について、その意義をどのように考えて、どこに位置づけるかというのは、難しい問題だと思います。

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