院長ブログ(No.181 新年を迎えて)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長ブログ

No.181 新年を迎えて

2023年01月10日

また新しい年が動き始めました。昔と違って、今は年の変わり目、節目を感じることも少なくなりましたが、それでも個人的には、「さて今年一年はどんな年になるだろう」「どんな新たなことをしてみようか」と考えます。

私が子供のころは、冬休みに祖父母の家に行き、杵と臼で餅つきをしました。母は時間をかけて何種類ものおいしそうなおせち料理を作ってくれました。年越しは家族みんなで餅やみかんを焼き、年越しそばを食べて、除夜の鐘に耳を澄ませる。108の煩悩の数を最後までかぞえられるようになったのは何歳ころだったでしょうか。
時代は変わり、おせち料理は予約して買い、年賀状の代わりにLINEでの挨拶が送られてくるようになりました。

その時代、その時代で、時間の過ごしかた、年の重ね方は違って当然ですし、どちらがいい、と一概に言えるものではないのでしょう。
ただ、いつの時代も、人々が心安らかに、諍いなく、謙虚に、お互いを思いやる気持ちをもって日々過ごしていきたいと、当たり前なことかもしれないけれど思い願います。

インターネットが普及し、スマホを持っていない人を探す方が難しい時代になりました。電車の中をみても、ほとんどの人がスマホを触っています。世界中の情報が簡単に得られるようになった今、自分の世界が広がったように思うかもしれません。しかし、限られた、一方的に流された情報をかいつまんでみても、本当の世界はわかりません。知ったような気がしているだけではないかと思います。情報があふれかえると、立ち止まって考えることもなく、自分の血肉となる前に通り過ぎて行ってしまう。なのに、いろいろなことを知っているように、わかったように錯覚してしまう。

インターネットの無かった時代は、世界は未知の部分がいっぱいで、想像したり、夢を描いたりしたものでした。友達と話す時間も今の若者より長かったように思います。親には言えないようなことも友だち同士なら相談できた、という人もいるのではないでしょうか。哲学論議をし、青春の悩みを相談し、政治について意見をぶつけ合い、お勧めの本を紹介しあう。しかし今は、友達同士でいるのに、恋人同士でいるのに、スマホを見ている。ゲームをしている。どうも人と人との交わりが浅いように思います。

色々なことがデジタル化されてきています。追い打ちをかけるように新型コロナの感染で、会話や触れ合いが明らかに減ってしまいました。身体の健康も勿論大切ですが、心の健康、将来的な心の成長もとても大切です。表面だけの付き合いや知識ではなく、一つ一つ、一人一人を丁寧に、深く、知りたい、付き合いたい。

情報が溢れる時代。物事にめりはりをつけ、深く掘り下げていく部分と、さらりと流す部分を自分なりに選択し、残された時間を大切にしたいと思います。無限にあるように感じる時間も、当然有限です。

「明日死ぬと思って生きなさい。 永遠に生きると思って学びなさい」とガンジーが言ったとか。なかなか自分に厳しくなれない私ですが、生き物には与えられた生きる上での制限時間というものがあります。身の丈に合ったことを、自分らしく、なるべく後悔のないように、優先順位をつけながら過ごしたいと思います。

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