院長ブログ(No.166 子どものお手本となるような)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長ブログ

No.166 子どものお手本となるような

2022年08月30日

昨今、「旧統一協会」という言葉をよく耳にします。若い世代の人には知られていないでしょうけれど、中年以上の人には記憶に残る名称で、「あのかわいい歌手が!」と合同結婚式をみて衝撃を受けた人もいるのではないでしょうか。そして、巧みな霊感商法もその後、話題となりました。

さて、この団体から支援を受けているとされる政治家の名前がどんどん出てきます。しかし、この団体との関係を問われると、会に出席して祝辞を述べた人も、壇上で列席していた議員も「記憶にはないが、名前が載っているからそこにいたのでしょう」「資料は残ってないが、挨拶している映像が残っているので、出席したと考えるのが妥当でしょう」などと答えています。会に招かれ、言葉を述べるにあたって、自分の考えというものはないのでしょうか。自分の考えを述べるなら、どのような組織か、どのような会合なのかを知らないと話はできません。自分が出席している会が、歓迎会か送別会か知らずに、言葉を述べるでしょうか。

この方達も、子どもの頃は素直で正直だったろうと思います。「嘘はいけません」と教えられたでしょうし、「嘘つきは泥棒の始まり」と教えられたでしょう。なのに、どうしてしまったのでしょうか。親御さんを悲しませてはいけません。

「聞かれて都合の悪い質問には答えない」「答えたくない質問に関しての資料はなくなる」「知られると反発を買うことに関しては、密かに事を進める」「時が経てば次の事件が起こって、国民は忘れてくれるのでそれまでなんとか時間を稼ぐ」「資料開示を求められれば、真っ黒でおいしそうな海苔弁当を提供する」。個人情報保護、等と良いながら、ネットでは漏れ漏れなのに、本来開示すべき情報に関しては、なんとしても明かさない。これらの大人の遣り取り、はぐらかし、すっぽかし、都合の良い記憶喪失、嘘、虚栄、肩すかし、を子ども達はどのように見て、何を感じているのだろうか。

確かに、枝葉末節の処理まで、大臣級の人が知っているとは思いません。しかし、会に参加して、祝辞を述べているのに記憶がないのでしょうか。そんな記憶力の人に大臣をしてもらうのは心許ないと思いませんか。自分が祝辞をのべる会が、どのような会かも知らないなんて言い切る、その大胆さを尊敬してしまいます。

嘘の上に嘘を積み重ねると、有らぬ方向に物事は進みます。そのうちに、北極には熱帯雨林が生い茂り、赤道直下の国々は厚い氷で覆われることになるのでしょう。

物事は信頼の上に成り立っています。嘘の上で遣り取りをしても、何も作り上げられません。私自身を振り返ってそれほど素晴らしい行いをしているのかと聞かれればそうでないかもしれない。しかし、できる限り真摯に応えようとしているつもりです。そして、そうしようとしている人はたくさんいると信じています。

相手が子どもでも、「この人は信じることができる」と思い合う事から物事は始まります。そうした崩れることのない信頼関係を築けたときに納得できる成果が生まれるのだと思います。

仕事の種類に貴い卑しいがあるのではなく、仕事に対する姿勢に貴い卑しいがあると言います。大人には、子どものお手本となるような誠実さ、言動を期待します。

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