院長ブログ(No.157 患者さんの五感の変化)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長ブログ

No.157 患者さんの五感の変化

2022年06月11日

患者さん、特に抗癌剤などの治療を受けられている患者さんは感覚に変化が起こり、時にとても敏感になります。また、抗癌剤治療を受けられていなくても、入院患者さんの部屋に回診に行った際、テレビが付いていたら「体調はそんなに悪くないのだろう」と思います。新聞や本を読んでいたら更にOK。逆に、ベッド上で横になり、電気を消していたりすると「調子が良くないんだな」と思います。

人は五感からいろいろな情報を得ますが、体調がすぐれない時には情報を遮断したくなるので、テレビの音や光というものを不快に感じるものです。

五感:嗅覚、聴覚、視覚、味覚、触覚。
① 匂い
匂いに関しても敏感になりますので、医療従事者は極力匂いがないようにしています。香水はつけませんし、化粧品の匂い、シャンプーなども匂いの無いもの、弱いものを選ぶようにしています。診療の際に使うタオル、シーツなどの洗剤の匂いもやはり好き嫌いがありますし、不快に思われるかたもおられます。
アロマセラピーというものもあるので、好きな香りでとても癒やされる、心が落ち着くという効果も当然ありますが、それは個人での選択になります。クリニックでアロマディフューザーを置いて匂いを流してみたことはありますが、やはり難しくやめました。

② 音
音も普段生活をしているのには気になりませんが、しんどいとき、点滴を受けているときなどはいろんな音が耳につきます。
戸の開け閉めの音、マジックテープをはがす音、空いた薬のボトルをゴミ箱に捨てる音、洗い物をする水の音。耳障りに感じるものです。
クリニックでは、バックグランウンドに音楽を流していますが(今は、オルゴールです)、これも音量をどうしようかと迷いますし、鳥のさえずりなどの自然の音が良いのか、クラシックが良いのか、それとも音は流さない方がいいのか、などと迷います。

③ 光
光も微妙です。多分体調がよくない時は明るい部屋より、少し暗めのほうが良いのではないでしょうか。そして、体調が戻ってきたら明るさを好ましいと思い、陽の光を感じたいと思う。感じ方は人それぞれですから、当院でも、点滴中は「電気消しますか? つけておきますか?」と伺うようにしています。人間は本当にデリケートなものだと思います。

④ 味覚
抗癌剤治療をしているかたはよく言われますが、嗜好が変わったと。甘いものが好きだったのに全く食べれなくなった、とかその逆とか。味の濃いのは好きじゃなかったけど、今は味のしっかりしている方がいいとか。
 
⑤ 触覚
指先の皮膚感覚が随分変わるようで、ボタンを留めることができない、お札を数えることができない、などもよく聞かれます。気づかないうちに爪の横が傷ついてたり、冬場などは知らないうちにしもやけになってたり。

患者さんのお見舞いに行かれるときなどは、上に述べたようなことが少しでもご参考になればと思います。

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