院長コラム(No.150 「レシート 大丈夫ですか?」)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.150 「レシート 大丈夫ですか?」

2022年03月15日

先日、買い物をし、お支払いを済ませたところ、「レシート、大丈夫ですか?」と言われました。咄嗟に何を言われているかわからなかったのですが、わかりますか? 多分、若い人にはわかるのでしょうが、私は、とても違和感を感じました。ということで、今日は少し気分をかえて、普段気になっている日本語について書いてみます。

* 駅のホームでのアナウンス。「まもなく、電車が到着しています」・・・「えっ?? 電車は到着してない? 到着してる?」。変ですよね、でも、いまだにこのアナウンスは流れています(笑)。

* お店で買い物。1000円札を出すと、「1000円からでよかったですか?」・・・「から?」「良かった?・・・過去形?」・・・ああ、わかんない!

* 語尾に「・・・かな」をつけて、はっきり言わない。「こうしたほうが良いのかなと思う」・・・「良い」とは言わない。「ちょっと辛いのかなと思う」・・・「辛い」とは言わない。「ここで止めるのはおかしいのかなと思う」・・・「おかしい」とはいわない。

* 否定語は用いず、「どうなのかな」という。「民間人に向けて発砲するのはどうなのかなと思う」・・・「悪い」とは言わない。

* 「させていただく」の氾濫。「ご連絡させていただく」「ご予約をお取りさせていただく」「ご用意させていただく」。更に、「拝見させていただく」「仰られた」「伺わせていただきます」とぐちゃぐちゃな日本語。なんでも「させていただく」のはとても耳障りで、二重敬語も不要。こう言われて良い気はしないと思うのだけれど。

* 「感動を与えるプレイをしたい」・・・そうか、この若者は私に感動を「与えて」くれるんだ。
「一生懸命に汗を流す姿に勇気をもらった」・・・そうか、勇気ってもらえるんだ。

* 「すべて完売」「一番ベスト」「強い突風」「少し微妙」「いきなり急変」「元々の原案」「本当の真相」「今の現状」「名残が残っている」「深く深呼吸をして」。そして! じゃじゃーん! 「ほぼすべて全部満席」・・・わお~!

言葉には、流行もあるでしょうから、「~の感じ」「~みたいな」「~系」などが多用された時期もありました。またなんでも「優しい」が使われた時期もありました。「財布にやさしい」「自然にやさしい」「胃にやさしい」。そして今はなんでも「ヤバい」。素晴らしくても「ヤバい」。酷くても「ヤバい」。おいしくても「ヤバい」。カッコ悪くても「ヤバい」

私は、言葉や文字、漢字を簡単にすることが良いとは思いません。一つ一つの言葉にはそれぞれの意味があり、漢字にもつくられた意味があります。なんでも簡単にしてしまうことは、言葉・文字に含まれる深み・歴史を壊し、味気の無いものにしてしまいます。味わいのある、余韻のある、美しい日本語が消えていってしまうことに不安を感じます。なぜなら「ことば」が消えるということは「文化」が消えることだと思うからです。

言葉というのはとても大切で、正しい言葉を使うとすっきりと頭に入ってきます。相手の考えていることも理解しやすいし、自分の言いたいことも伝えやすい。ペタペタと不要な言葉をつけると曖昧でわかりにくいものになり、語彙が乏しくなると想像力に欠けます。言葉が豊富だと創造力が膨らみ世界が広がる、と思うのですが。いかがでしょうか?

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