院長コラム(No.148 ロシアの軍事侵攻)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.148 ロシアの軍事侵攻

2022年02月25日

2月24日、ロシアはウクライナに対する軍事侵攻に踏み切り、東部のドンバス地方からだけではなく、南の黒海側からも、北の首都キエフ側からも軍事侵攻しているとのことです。ロシア国防省はこれまでに11の空港を含むウクライナ軍の83の施設を攻撃したと発表し、プーチン大統領は「ほかに選択肢はなかった」と軍事侵攻を正当化しています。

ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、「あくまでも軍事施設を対象にした攻撃であり、民間人に対する脅威はない」と主張していますが、恐怖に顔をこわばらせ逃げ惑う市民の姿は目にはいらないのでしょうか。実際に、民間人も、子どもも死亡しています。民家に砲弾がつき刺さっている映像、完全に破壊された家屋、火災を起こしている住宅の映像も流れていましたが、それでも「民間人に対する脅威はない」と言えるのでしょうか。

外国の記者が取材している最中にも爆撃音が聞かれ、夜の暗闇の中、ロシアからウクライナに向かって何発も何発も光を放って爆弾が発射されている映像には、恐怖と吐き気を催しました。その先に何があるのか、つまり、人の死があることをプーチンはどこまでわかって指示を出しているのか。

私は、国際情勢については不勉強ですから、ロシアの行動を非難するのが正しいのかどうかはわかりません。プーチンにもそれ相当の言い分があるでしょう。我々日本人もある程度統制された情報を流されているわけですから、耳にするニュースが世界情勢を正しく反映しているかどうかはわかりません。しかし、G7の反応、声明を見ていても多分プーチンは正しくないのでしょう。そして、少なくとも人の命を奪うことが正しいとは思えません。他国の施設を破壊し、軍人も含めてすでに200人ちかいウクライナ人が亡くなったという事実に、なにをもってして「他に選択肢はなかった」と言っているのか。他国の国民を殺害することに正当性はないと思います。

権力をもつと、もっと権力が欲しくなるのかも知れません。強大な権力を持つと「もっと、もっと」となるのでしょうか。私利私欲に走るのは人間だけだとか。他の生き物は自分が生きていくために必要な殺生はするものの、お腹がいっぱいになれば他の生き物を殺すことはないと言います。手に余るほどの権力・財産をもってしてもなお、「更に、もっと」となるのは人間の悲しさなのでしょうか。

「核の使用」に言及してまで、ロシアがウクライナに侵攻した理由はわかりませんが、リーダーが方向性を間違えると、人の命など、あっという間に何百人、何千人、時には何万人も奪われてしまうものだと思います。そしてロシア国内でどのような情報が流されているのかはわかりませんが、今回の軍事侵攻を否定しない国民も少なくないようです。しかしまた一方で抗議デモも広く行われています。我々一人ひとりが正確な情報を得て、正しい判断をするのがいかに難しいか。そして「正しい」とは何かも、立場によって違うので難しい。

さて・・・「じゃあ、君は一体、何をしているのか?」と問われると、私は今日もいつも通り出勤しています。ウクライナの人々になんの手も差し伸べられてはいません。「言うだけなら誰にでもできる」そう言われるような気もします。確かにそうでしょう。でも、いろんなことをまず「知る」「知ろうとする」。そこから何かにつながるかも知れないとは思っています。

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