院長コラム(No.140 「先生が喜んでくれると嬉しいなあ」)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.140 「先生が喜んでくれると嬉しいなあ」

2021年12月06日

患者さんは、治したいから病院に来られます。良くなりたいと思って来られます。当院は悪性疾患のかたもよく来られるので、その血液データや画像データはシビアな事が少なくありません。

先日、がんの勢いの指標になる腫瘍マーカーが10,000ほどあったかたが5,000ほどまでに下がったため、「すごいですねぇ。マーカーが半分になりましたよ。良かったですねえ。」と喜んだところ、「先生がそんなに喜んでくれると、嬉しいなあ」と仰いました。
医療従事者は、あまりに感情は出さないようになっていますから、良くも悪くもどちらからというと「無表情」で「淡々と」していることが多いと思います。
しかし、私は単純ですから、良い結果だとそのまま表情に出てしまいます。「手術ができて良かったですね」「画像上、腫瘍が小さくなって良かったですね」「腫瘍マーカーが頭打ちになってよかったですね」と口に出します。

これらのことは、“それほど喜ぶことではない” と思われるかも知れません。
「手術ができてよかった」・・・「えっ、手術ができるのって普通じゃ無いの?」
「腫瘍が小さくなって良かった」・・・「えっ、まだ消えてないけど」
「腫瘍マーカーが頭打ちになった」・・・「えっ、まだ正常値上限の500倍もあるけど」
これらは多分、多くのかたが思っている「良かった」とは違うかも知れません。

しかし、これらの事がどれほど「良い」ことか私は知っていますので、素直に心から嬉しいと思います。その私が喜ぶ様をみて患者さんは何かを感じてくれるのかも知れません。手強い相手に挑んでいるわけですから、上記のような経過が見られれば私もとてもうれしくなり、思わず「よし!」と拳を握りしめたい思いに駆られます。

「喜びは分かち合えれば、より大きな喜びになる」と言います。「がん」という病気、それも難治の状況で来られる方が多い当院。それまでの経過、結果に悩まれ、心打ちひしがれ、それでもなんとか頑張ろうとされている姿には幾度となく目頭が熱くなりました。ですから、上記のような結果がみられれば素直にうれしく思うのです。そして嬉しくて喜んでいる姿に、今日のタイトルの言葉「先生が喜んでくれると嬉しいなあ」が出てきたのだと思います。

こちらこそ、そう言ってくださって「本当にありがとうございます」。
これからも一緒に歩いていきましょうね。

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