院長コラム(No.128 コロナワクチンの接種時期について)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.128 コロナワクチンの接種時期について

2021年09月13日

2021年9月12日の時点で、新型コロナワクチンの1回接種率が55%、2回接種率が45%と言うことで、日本でのワクチン接種率も欧米に近づいてきた感があります。
さて、当院でよく聞かれるのは、「コロナワクチンをいつ打てば良いですか?」という質問です。当院には抗癌剤の治療を受けておられるかたが多いのですが、その治療スケジュールは2週に1回の点滴だったり、3週続けて抗癌剤の点滴を受けて4週目がお休みだったりと、いろいろです。
また、抗癌剤による骨髄抑制のため予定通りに抗癌剤の投与ができないこともあるため、なかなかコロナワクチンをいつ接種すれば良いかということは、簡単には決められないのです。

ただ、「タイミングを気にしすぎることなく、できるだけ早く、打てるときに打つのが原則」とは言われていますので、“できるときにする”のが良いようです。

ただ、そうはいってもタイミングをはかることができるならそれに越したことはないですよね。
・抗癌剤を投与する際には、その前後二日ほどは開ける
・月~金で放射線治療をしている場合は、金曜日の接種がお勧め
・コロナワクチンは筋肉注射なので、血小板が少ないと血腫ができてしまうので避ける
・分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬、内服の抗がん剤、ホルモン療法などでは、タイミングはあまり気にせずに接種してよい

がんの治療内容もいつ変更になるかはわかりませんし、体調の変化もなかなか予測がつきません。さらには、抗癌剤・アブラキサンのように供給が一時停止になることもあり、ワクチンの供給も滞りがなくできるかと言われれば、先の事はわかりません。日本に住んでいると、抗癌剤はいつでもあって、検査はいつも受けられて、が当たり前だと思いがちですが、決してそうでは無いのです。

「コロナワクチンを打って良いかどうか」「いつ打つのが良いのか」。これは医師にとっても初めての経験ですので「可能な範囲で」のお応えになります。当たり前ですが、医師が何でも知っているわけではありません。例えば、“学校の先生”がなんでも知っているかと言われれば、“社会の教師”なら社会についてはよく知っていても、“英語はちょっと・・・”“数学はね~”となります。医師にも専門があるので、専門外の事に関しては皆さんと同様で一生懸命勉強しています。

新しい治療に関しては、発信源が確かな情報からご自身もしっかりと勉強して頂き、正しい選択をし、良い結果に結びつくことができればと思います。医療従事者側からすると「抗癌剤治療が終わってからワクチンを打たれたらいかがですか」とか「もう少し様子をみてはどうですか」というのは言いやすいのです。けれどそう言っているといつまでも打てないかもしれないし、確かにその方が良いかもしれない。

「攻め」で行くか、「守り」で行くか。そこは患者さんご自身の考えかた、生き方もありますので、それこそ主治医と相談して決めて下さいね。「100%安全」というものごとはありません。誰を責めるではなく、納得して進んで頂ければと思います。

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