院長コラム(No.24 緩和ケアについて)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.24 緩和ケアについて

2019年05月15日

「緩和ケア」という言葉に、どのようなイメージを持っておられますか?
まだまだ、多くのかたが「治療方法がなくなった人が、最終的に受けるケア」と思っているのではないでしょうか。
当院の外来でも、「主治医から緩和ケア科の受診を勧められたが、まだその必要は無い」と言われるかたが少なくありません。しかし、緩和ケアは、例えばがんと診断されたら初期段階から関わるほうが良いケアだと思います。

例えば、
・自分の病気について知識を深め、治療方法の選択の一助にする
・がんやがん治療に伴う吐き気、痛み、倦怠感を緩和する
・病気が見つかる以前の日常生活に近い、食事、睡眠、排泄などをなるべく取り戻す
・患者さんやご家族の将来への不安を和らげる
・病気が診断されたことによる社会からの孤立感を軽減し、復職・就職、経済的不安への対応をする など。

確かに、WHOは1990年に、緩和ケアの定義を「治癒を目指した治療が有効でなくなった患者に対する全人的ケアである」としていましたので、このイメージが未だに人々には広く残っていると思います。しかし、WHOは2002年に緩和ケアの定義を修正し、「緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、精神的な問題を早期に見いだし、適切な評価と治療によって、苦痛を予防し和らげることで、QOL(生活の質)を改善するアプローチである」としました。
これは、がんに限らず、難病の神経疾患、COPDなどの呼吸不全、慢性心不全などの方々に早期から提供されるべきケアであるという立場を明確にしたものです。

自分の悩みは自分で解決しようと思っている人がまだまだ多いと思います。しかし、よく言われるように、「喜びは人と分かち合えば二倍になり、悲しみは人と分かち合えば半分になる」と思います。緩和ケアが介入することにより、現状を少しでも好転させることができればいいなと思います。
世の中には、我慢しなければいけないこともたくさんあります、頑張らなければいけない時もたくさんあります。しかし、辛い、苦しい、寂しい、怖い 気持ちは我慢しなくて良いと思います。
緩和ケアへの扉は広く開かれています。悩んだら、困ったら、どうしようと思ったら緩和ケア科に相談してみてはいかがでしょうか。

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