院長コラム(No.100 誕生日を祝う)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.100 誕生日を祝う

2020年12月17日

誕生日の話になると「もう、お祝いをするような年では無いですよ」と言われるかたが結構いらっしゃいます。しかし、私のような仕事をしていると、無事に歳をとれるということはやはり喜ばしいことですから、祝って欲しいと思うのです。

多くの人は、「また、来年が来る」と思っておられると思いますが、来ないかも知れません。血管性の病気で急に亡くなるかもしれません。進行の早い疾患で次の誕生日を迎えられないこともあります。また、今年のように、感染症が猛威をふるうと、お見舞いにも行けない、最期にも会えない、ということになるかも知れません。

 人生、何が起こるかわかりません。ですから、「すばらしい誕生日」ではなくても、「無事」「なんとか」「とりあえず」、誕生日を迎えることができたなら、やはりそれはおめでたいことですから祝って下さい。それは周りからの祝福でもいいし、自分だけのお祝いでも良いですから。

人間は、運命の出会いでその命が始まり、お母さんのお腹の中で育っていきます。そしていろいろなリスクを乗り越えて、我々はこの世に生まれてきました。しかし、その後もいろんな問題を越えて人は年をとります。

言葉を話すのが遅いのではないか、から始まり、歩き始めれば事故に遭わないかと心配し、学校に行き始めれば、いじめられてはいないかと心配する。かわいい娘なら「まさか男に騙されてないよね」とスマホが気になり、息子が連れてきた彼女には「ケーキの食べ方が気にくわない」と些細なことに文句を言う。でも、結婚式には涙を流し、孫が生まれたら、着きれないほど次々と服を買ってくる。そうやって、家族との関係を紡ぎながら人は年をとります。

 人は生き物ですから、必ず最期があります。形あるものはすべて終わりがあります。「死」は「負け」ではありません。しかし、やはり「道半ば」にして「志半ば」にして途絶えてしまうのは、なんとも残念です。

こうして書いている私自身、来年の誕生日を迎えられるかはわかりません。しかし、なるべく悔いが無いように日々を過ごし、そしてめでたくお誕生日を迎えられたなら、ささやかなお祝いをしたいと思います。

 今日で、コラムが100回目になります。

この世に生まれてきたこと、この時代に、この国に生まれてきたこと。そして、この両親に育てられて、この兄を兄弟とし、多くの友達や医療スタッフ、そして多くの患者さん、患者さん家族に囲まれ、今の私が形作られました。

今までの多くの出会いに感謝し、これからの多くの出会いを楽しみに、これからも生きていこうと思います。

 

 

 

 

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