院長コラム(No.88 これからの季節)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.88 これからの季節

2020年09月09日

あんなに暑かった夏も終わり、朝晩は秋を感じる大阪です。通勤途中の銀杏の実が今年もぽたぽたと落ち始めました。

さて、このところ倦怠感、微熱、軽い咳などを主訴に来院されるかたが増えたように思います。例年でしたら、倦怠感は「夏ばてでしょうかね」、微熱があれば「クーラーを付けて寝ると朝晩ちょっと冷えますからね」などと言えたことが、どうも今年は様子が違います。

先日も10歳代の学生が「学校で咳をしたら、病院に行ってくるように言われた」と自転車の後ろに彼女を乗せて来院しました。みたところとっても元気です。また30歳代の会社員が「出社したところ朝の検温で37.1℃だったので受診してくるように言われた」と自覚症状は何もないのですが来院されました。

例年ならなんという事も無い事が、今年は「コロナかもしれないから」ということで学校や会社からの指示で受診されているように思います。確かに、学校や会社の立場からすれば新型コロナウイルス感染症は2類感染症ですから、そのような対応になるのは理解できます。(「2類の感染症」とは「感染力や重篤性などに基づく総合的な観点から危険性が高い感染症」と定義されており、「感染した場合には、入院や周囲の消毒などの措置がとられる」とされています)

しかし、当院に受診して頂いても、夏ばてか、寝冷えか、よくあるウイルス感染の咳か、はたまた新型コロナウイルス感染かはわかりません。診察してみて「まず、違うだろうな」と思っても、診断書に「新型コロナウイルス感染症ではありません」とは書けません。結局、解熱剤や咳止めなどをお出しして帰宅して頂く事になります。「明日から学校に行っても良いですか」「会社に行っても良いですか」といわれても、検査しないのではっきりとしたことは言えません。内科外来の現場からすると「どこで線を引けば良いのか」と本当に迷います。

これから、秋、冬になると発熱、咳、痰、また倦怠感や頭痛、下痢を訴える方は増えるでしょう。外来の患者さんの受け入れをどうすれば良いのか、当院もスタッフみんなでいろんな意見を出し合っています。今もまだ保健所はいっぱいいっぱい。学校も会社もそれぞれの立場があります。一介の小さなクリニックで、テントなどを屋外に用意して診察するのは現実的には難しく、上記の様な症状の方をどのようにしてあげればいいのか悩ましいところです。

しかし、発熱や咳の方が当院に電話をしてこられて「何軒も電話したのですが断られました。診てくれますか」とおっしゃられ、こちらが「どうぞ、お越しください」というととても喜んでくださいます。医療者としてはなにかうれしい気持ちになります。

さて、この冬は発熱、咳などがあればまずは外で「新型コロナウイルス+インフルエンザの検査キット」で感染の有無を確認。陰性なら施設内で診察、ということになるのでしょうか。勿論、検査には限界があることは知っていますが、完璧を求めると何も動けなくなります。最初から「できない」「無理」というのではなく、その時にできることを考えて行動していくことですよね。後から振り返れば、「ああすればよかった」ということは出てくるでしょうが、その時にいいと思うことをすればいいのではないかと思っています。

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