院長コラム(No.69 各国の女性リーダー)|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)緑地公園駅 内科 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.69 各国の女性リーダー

2020年05月06日

新型コロナウイルスが世界に広がり始めて5か月。これまで各国のリーダーがそれぞれの方法で感染対策を行ってきました。そして、今、女性のリーダーたちがその指導力を発揮し、穏やかだけれどもぶれない手腕は目を引きます。

ドイツのメルケル首相(65歳)は早期から新型コロナウイルスの危険性を警告。人口の6~7割が感染する恐れがあるとし、冷静で真剣な対応が必要であると国民に呼び掛けました。物理学者らしく、事実を客観的に評価し、判断し、計画をたて、実行に移しました。感染検査をすぐに開始。経済的支援開始も早く手厚いと言います。ご存知のようにドイツでの感染者数や死者数は他のヨーロッパ諸国よりはるかに低く、今では他国の患者まで受け入れて治療をしています。
ドイツの一部国境閉鎖という強硬措置を行う際には「移動の自由を苦労して勝ち取った私のような(東ドイツ育ちの)者にとって、こうした制限は絶対に必要な場合にだけ正当化される」と経験に基づく自分自身の言葉で述べ、その必要性を訴えました。

次はニュージーランドのアーダーン首相(39歳)。彼女は当初から、感染の拡大防止ではなく「根絶」を掲げ、早期から封鎖措置を行っています。国内の感染者が10人にも満たないうちから入国者の自主隔離、その後間もなく外国人の入国も禁止しています。こうした明確な姿勢と決断力が光っています。

また評価が高いのが台湾の蔡英文総統(63歳)です。当初、このウイルスはヒトからヒトへの感染は無いとされていましたが、蔡総統はこのウイルスの流行の兆しが見え始めた1月の時点で、すでに感染拡大防止のための措置を発表しています。これには勿論、蔡総統の指導力があるわけですが、日本のように派閥や論功行賞で大臣になることなく、その道のプロがプロとしての自覚と責任をもって大臣を務めているからだと言います。

現在、多くの国では症状がある人を中心に感染検査が行われていますが、アイスランドのヤコブスドッティル首相(44歳)は国民全員にウイルス検査を無料で行っています。アイスランドは人口が35万人程と少ないためできることではありますが、こうすることによって無症候性の感染者が多いと言われているこのウイルスの感染の広がりを知ることができます。

デンマークのフレデリクセン首相(42歳)やノルウェーのソールバルグ首相(59歳)は、テレビを通して子供たちの疑問や不安に丁寧に答えています。ある女の子は聞いていました。「もうすぐ私の誕生日なんだけど、みんなで集まってパーティーをしてもいいですか」。「お誕生日おめでとう。でもね、今はみんなで集まらない方がいいわね。もう少し待ってね」と。

これらの女性リーダーたちが示した安定感のある温かさ、思いやりは、今までみてきた男性のリーダーたちとは明らかに違います。アメリカのトランプ、ロシアのプーチン、イスラエルのネタニヤフ、フィリピンのドゥテルテ。彼ら男性のリーダーたちは、上から押さえつけ力で治めようとしているように感じますが、これらの女性のリーダーたちは、国民と同じ視点に立っているように思えます。女性のリーダーが男性的である必要はありません。男性には男性の持ち味があり、女性には女性の特性があると思います。今、世界の女性リーダーを見てみると、穏やかな、しかし凛と筋の通った、のびやかで頼もしい女性がたくさんいることに気づきました。

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