院長コラム|大阪のがん免疫療法(免疫細胞治療)内科|吹田市 緑地公園駅近く 北大阪メディカルクリニック

院長コラム

No.111 真の喜びは努力の向こうにある

2021年04月07日

先日の東京五輪代表選考会で競泳の池江璃花子選手が100mバタフライで優勝し、オリンピックのメドレーリレー代表に内定しました。今日行われた100m自由形でも良いタイムを出されたとのニュースを聞き、病気からの回復の早さと精神力の強さには言葉もありません。この脅威的な強さは、相当の努力なしではなし得ません。「努力」なのです。
4月4日、優勝したときの試合後の彼女のインタビューには涙した人も多かったのではないでしょうか。彼女のインタビューを聞きながら、彼女の努力を思い、そしてその努力が報われたことに心が震えました。

彼女のインタビューの中に「努力は必ず報われる」という言葉がありました。偉業を成し遂げた人から時に聞かれる言葉です。世界のホームラン王・王貞治も「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるとしたら、それはまだ努力とは言えない」と言っていました。

世の中にはたくさんの楽しい事があります。ゲームに没頭する人もいれば、スポーツ観戦、映画鑑賞、グルメツアーなんかも確かに楽しいでしょうね。これらはその時には確かに楽しい。ゲームの得点が高ければ「良し!」と思うし、応援しているチームが勝てば友達と飲むビールも一層おいしくなるでしょう。ラブストーリーを観て感情移入し、おいしいものに舌鼓を打つのは確かに楽しいことです。これらが、自分の進む道への動機づけになるのなら良いのですが、一時の快楽であることが多いのではないでしょうか。

本当の喜びとは、自分が努力したことに対して納得できる結果が得られた時に感じるものでしょう。楽(ラク)なことからは、本当の喜びは得られない。楽(ラク)なことは本当の意味で楽しくありません。

不可能だと言われていた無農薬リンゴを育てる、なんて大変なこと間違いありません。しかし、それを成し遂げた木村秋則さんは、その何年にも及ぶ努力の向こうに、努力する楽しさ、深い喜びを感じたにちがいありません。そうなんです。努力することは楽しいことなのです。自分の目標に近づける唯一の方法なのですから。

我々は人から与えられたものには本当の喜びを感じないと思います。自分が努力して、自分の中から得られたことには永く続く本当の喜びを感じられる。それは結果ではなく、過程が大切なのであって、過程に自分が納得できればそこに喜びは生まれるでしょう。一生懸命努力した結果、良い結果につながれば当然嬉しいでしょうけれど、もし目標としていた結果にならなくても自分が納得すればその努力は楽しい思い出になると思います。

我々はなかなか池江選手や王選手のようなレベルに達することはできませんが、自ら興味を持って積極的に取り組み、自分の中から湧き上がってくることに心を傾け、時間を費やし、一つずつ乗り越えていくところに、本当の生きがい、本当の喜びを感じるのではないでしょうか。本当に楽しい事、本当に嬉しいことは、人から与えられるものの中にあるのでは無く、自分の中から探しだし、自分の中で作り上げていくものだと思います。

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